高校1年生女の子 上顎抜歯と下顎ディスキングでスペースを作り、マルチブラケット法やMFTを併用して出っ歯と突き出した口元を改善した症例

  • ホーム
  • 症例
  • 出っ歯 
  • 高校1年生女の子 上顎抜歯と下顎ディスキングでスペースを作り、マルチブラケット法やMFTを併用して出っ歯と突き出した口元を改善した症例

①高校1年生 15y7m:咬み合わせ、口元も出っ歯 上顎左右4抜歯、下顎ディスキング

②使用装置


ブラケット


ブラケット


QH


BH

③高校3年生:18y1m:動的治療期間 2y5m

はじめのご相談 出っ歯を治したい
カウンセリング・診断結果 咬み合わせも横顔も出っ歯です。
横顔を見ると上あごが出ているように感じますが、精査すると下顎が引っ込んでいて、上下前歯は突出している出っ歯です。
永久歯に生え変わっている中学生以上では、小学生のような成長をコントロールする治療時期を越えてしまっているため、この患者さんの場合は出っ歯を治すために抜歯が必要になります。
前歯を引っ込めると横顔も改善します。
機能的には、低位舌があって嚥下や呼吸等の機能が悪いと思われ、出っ歯が強くなった要因の一つと考えられました。
行ったご提案・診断内容 治療は、上は左右4を抜歯して、下は前歯の突出の改善のために歯を抜いてしまうと治療が大変難しくなるため、歯の間に隙間を作るディスキングで対応することにしました。

出っ歯の改善は以下の装置で行い、治療後の咬み合わせが安定するように適切な舌位・鼻呼吸・嚥下の習得を併行して行い、
動的治療期間は2年6カ月程度を提案しました。
・QH:上顎歯列の形態修正をする装置です。
・BH:下顎歯列の形態修正をする装置です。
・マルチブラケット:歯を動かす装置です。
・顎間ゴム:補助的に使用するゴムで、歯を動かしたり、力の加減を調整します。
・ディスキング:歯の間に隙間を作ります。
・MFT:上記と併行して、正しい機能:適切なベロ(舌)の位置と嚥下、鼻呼吸、姿勢などの習慣付けを行います。
・保定装置:動的治療後は保定装置で歯列形態や咬み合わせを維持、安定させます。

治療期間 2年5カ月(動的治療期間)
おおよその費用 咬合期治療:94万+TAX
術後の経過や現在の様子 術後の経過良好:リテーナーで保定、現在は経過観察中、正しい舌位、嚥下、鼻呼吸の習慣づけを意識していて、経過良好です。
治療のリスクについて 矯正治療に伴うリスクとして、歯ブラシ不足による虫歯・歯周病、装置による違和感・痛み、口内炎、話しにくい・食べにくい、歯肉退縮、歯髄壊死、歯根吸収、顎関節症の悪化などがあります。治療後適切な保定を行い、経過観察が必要です。
また、治療後も舌を上顎の正しい位置に置き、口を閉じて鼻呼吸をすることを習慣づけることが必須です。
上記を行わないと出っ歯の再発、スペースや歯のねじれなどが生じます。