小学校高学年(5年生)11歳男の子「上の前歯が下の歯にたくさんかぶさっている。飛び出している左上の歯も治したい」出っ歯と深い噛み合わせを成長に合わせた矯正装置と、歯を抜かないワイヤー矯正を使用し、トレーニング(MFT)を合わせて行い改善した症例

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治療前


①小5:機能的顎矯正装置スタート
生え変わり時期で乳歯歯根吸収が進んでいるため、機能的顎矯正装置で出っ歯、過蓋咬合の改善を考慮し生え変わり待ち

治療中


②小6:半年経過後マルチブラケット法へ移行


QH・BH・前歯を並べる装置(治療で使用したものと同タイプ)


QH・BH・前歯を並べる装置(治療で使用したものと同タイプ)


QH・BH・前歯を並べる装置(治療で使用したものと同タイプ)

治療後


③中1:咬合治療終了 マルチブラケット期間【1年10ヶ月】

その他


出っ歯を治す機能的顎矯正装置(治療したものと同タイプ)


治療後5年


治療後5年

はじめのご相談 「上の前歯が下の歯にたくさんかぶさっている。左上の前歯が出ているのも治したい」とご相談をいただきました。
カウンセリング・診断結果 レントゲンの結果、上顎の骨が軽く前に出ていることに加え、下顎の骨が下がっていることにより前歯が突き出しているタイプの出っ歯でした。

また、下の歯並びが全体的に後ろに下がっていて歯の大きさに対して顎のスペースが狭い「V字歯列(V-shaped arch)」と、上の前歯が下の前歯を半分以上隠している「過蓋咬合(かがいこうごう)」でした。

さらに、左上の第1小臼歯(4番)は、極端に外側に飛び出して下の歯とすれ違っている噛み合わせ「鋏状咬合(はさみじょうこうごう)」になっていました。

生え変わり時期のため、乳歯の根っこがたいぶ溶けていました。前歯が突き出ているものの、唇が閉じられない「口唇閉鎖不全」は見られませんでしたが、舌のポジションが悪い「底位舌」でした。

行ったご提案・診断内容 下の顎の成長を促す「機能的顎矯正装置」を使用して生え変わりを待ち、できるだけ出っ歯と深い噛み合わせの改善治療を行ってから、生え変わり後に、ワイヤー装置を使った「マルチブラケット法」で上下の噛み合わせを改善していく咬合治療をご提案しました。

成長期治療(成長時期にお口の環境を整える治療)
・トイシャー:上顎の骨と歯が前方に成長するのを抑え、下顎を前に成長するよう促して出っ歯を治す機能的顎矯正装置です。

生え変わり後
・QH:上顎の歯の裏側につける装置で、歯並びを修正し、永久歯が入るスペースを作ります。
・BH:下顎の歯の裏側につける装置で、歯並びを修正し、永久歯が入るスペースを作ります。
・ブラケット:ワイヤーを装着し、歯をきれいに並べます。
・顎間ゴム:補助的に使用するゴムで、歯を動かす力や方向の調整をします。
・MFT:舌や唇などが正しい動きやポジショニングで機能し、鼻で呼吸できるようにする練習です。毎日自宅で練習を続けて習慣づけていただきます。出っ歯の悪化予防ができます。
・終了後は噛み合わせの維持のため、保定するための装置(リテーナー)を装着します。

治療期間 機能的顎矯正装置(トイシャー):
6ヶ月・小5
咬合治療(マルチブラケット法):
1年10ヶ月
おおよその費用 矯正治療費:950,000円
術後の経過や現在の様子 機能的顎矯正装置を使用し生え変わりを待ちながら、出っ歯と深い噛み合わせをできるだけ改善しました。

生え変わり後は、永久歯の噛み合わせを良くするために、予定通り、マルチブラケット法へ移行して治療を終了しました。

治療から5年が経過した現在も、噛み合わせは安定した状態を維持しています。

治療のリスクについて 矯正治療に伴うリスクとして、以下の症状があげられます。
・歯ブラシ不足による虫歯や歯周病
・装置による違和感、痛み
・口内炎
・話しにくい、食べにくい
・歯肉退縮(歯肉がすり減り歯の根が露出すること)
・歯髄壊死(歯の根が死んでしまうこと)
・歯根吸収(歯の根が吸収され短くなること)
・顎関節症の悪化
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